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ガルパン・ファンも注目! 「九五式軽戦車」日本への“里帰り”まであと一歩!

特集記事 コラム
エンジンの搭載を待つ「九五式軽戦車」。操行装置はオーバーホールを完了
  • エンジンの搭載を待つ「九五式軽戦車」。操行装置はオーバーホールを完了
  • 小林氏が所有する「九五式軽戦車・撮影用プロップモデル」
  • 2004年に、和歌山県の南紀白浜から英国に向けて出発する「九五式軽戦車」
  • 欧州にて修復作業中の「九五式軽戦車」。写真は1年程前の様子。現在は三菱製のオリジナル空冷ディーゼルエンジンを搭載し、走行を目指して最終組み立て中
  • 知らせを受けた小林氏は、英国人コレクターのもとを訪れ、修復中の「九五式軽戦車」を視察
  • 現物・情報提供募集中の「燃料噴射ポンプ」(当時モノ)
  • 現物・情報提供募集中の「燃料噴射ポンプ」(当時のモノ)
  • 九五式軽戦車里帰り計画/支援申込書
皆さんは「九五式軽戦車」をご存知だろうか? 
旧日本軍の代表的な軽戦車で、ミリタリーマニアの間では以前から知られている。それが近年では、海外TVドラマシリーズ『ザ・パシフィック』や、アニメ『ガールズ&パンツァー 劇場版』に登場したことで、さらなる注目を集めているのだ。

小林氏が所有する「九五式軽戦車・撮影用プロップモデル」

◆こだわったのは「軽さ」と「速さ」

まずは、九五式軽戦車が誕生した経緯を伝えたい。
遡ること今から90年以上前の1920代後期。日本初の国産制式戦車として「八九式中戦車」が開発・量産された。この戦車は、10トン超えの大物で開発当初は重宝されていたのだが、数年の間にトラックや装甲車の技術が向上。いつしか八九式中戦車は、遅くて、重くて、運用しずらい、足手まといのお荷物として問題視されるようになっていく。


トラックと同じぐらいのスピードで走行できる新しい戦車がほしかった陸軍は、1933年から開発に着手。その翌年に三菱製作所で一時試作車が作られたのち、戦車・騎兵双方の要望を盛り込んだ、自重6.7トン(全備重量7.4トン)、最大速度40km/hを実現する「九五式軽戦車」が1936年に完成した。


◆日本にあるべきものが、遠き「英国」へ……

九五式軽戦車は、対戦車能力は低かったようだが、バツグンの機動力により、機甲兵器や対戦車兵器を持たない軍隊との戦闘に活躍。日本戦車として最多となる2,300以上の生産量を誇ったという情報もある。

それほど量産されたのならば、当然日本に現物があると思いきや……。
2004年に英国人コレクターが、日本国内に唯一完全な形で保管・展示されていた九五式軽戦車を購入。その個体は、1981年に西太平洋のポナペ島(現・ミクロネシア連邦ポンペイ島)より帰還した車両だったという。

英国人コレクターは購入後、莫大な費用をかけて三菱製のオリジナル空冷ディーゼルエンジンを搭載するなど、長い年月をかけて修復を行っている。

2004年に、和歌山県の南紀白浜から英国に向けて出発する「九五式軽戦車」

欧州にて修復作業中の「九五式軽戦車」。写真は1年程前の様子。現在は三菱製のオリジナル空冷ディーゼルエンジンを搭載し、走行を目指して最終組み立て中


◆本物の日本の戦車を展示したい!

2004年の出来事が、ある人物の“着火剤”となり、大きなプロジェクトが誕生。熱狂的なミリタリーマニアとして知られる小林雅彦氏が「本物の日本の戦車を展示したい!」という強い想いを抱き、NPO法人「防衛技術博物館を創る会」を設立。静岡県御殿場市で、戦車や装甲車を近代日本の技術資料として保存するための博物館設立を目指し、ある取り組みをスタートさせた。

それは、日本国内に一台しかない『くろがね四起初期型』のレストアだ。クラウドファンディングで資金を調達し、約2年半の歳月をかけて新車と見間違えるほどの完成度で復元。2016年9月25日に御殿場市内のホテルにて、一般公開イベントを開催したのは記憶に新しい。



新車並みの完成度で復元された「くろがね四起前期型」


◆「九五式軽戦車」を里帰りさせるチャンスが到来!

2017年の秋。小林氏のもとにある知らせが届く。2004年に九五式軽戦車を購入した英国人コレクターが「くろがね四起初期型を修復したグループ(NPO法人・防衛技術博物館を創る会)は、修復中の九五式軽戦車を買わないだろうか? 日本の戦車なのだから、日本にあるのが最も良い」と話しているというのだ。

知らせを受けた小林氏は、英国人コレクターのもとを訪れ、修復中の「九五式軽戦車」を視察

ここで重要になるのは、購入価格と条件。10年以上も修復を続けてきた貴重な車両の対価は65万ポンド(約1億円)。条件は、英国にある世界最大級の戦車博物館「ボービントン戦車博物館」で毎年6月に開催される「タンクフェスタ」で、完璧に修復された九五式軽戦車を走らせることだった。

エンジンの搭載を待つ「九五式軽戦車」。操行装置はオーバーホールを完了


◆寄付を募り「燃料ポンプ」の情報求む!

本年5月10日、小林氏は「九五式軽戦車」を機械技術遺産として英国より里帰りさせるプロジェクトの開始を公に発表。2018年12月末日までの間、Aコース【一口1万円/上限9口まで】または、Bコース【一口10万円/口数上限なし】の寄付を募り、購入資金を集めることに。

九五式軽戦車里帰り計画/支援申込書

同時に、現在修復中のディーゼルエンジンの部品「燃料噴射ポンプ」の状態が悪いため、以下の部品を探している。

・三菱A690RR型
・三菱E型
・新潟鐵工AL6L型
・神戸製鋼L-5型

現物・情報提供募集中の「燃料噴射ポンプ」(当時モノ)
現物・情報提供募集中の「燃料噴射ポンプ」(当時のモノ)

上記のうち、いずれかの現物の譲渡、または情報を求めている。「モノづくり大国、技術立国と呼ばれながら、僅か数十年前の工業製品を稼働状態で保存、展示もされない我が国現状を変え、後世に技術を伝承するために、当プロジェクトへの支援をお願いする」と、小林氏はNPO法人・防衛技術博物館を創る会の代表として想いを述べている。



実は小林氏、クルマ屋さんの社長でもある。御殿場ICから約10分、県道394号に面するJR南御殿場駅の周辺は「かまど(竃)」という珍しい地名がつけられているその場所で、自動車整備・販売会社カマド(静岡県御殿場市かまど717-6)を展開。

小林雅彦氏
ペンションのような雰囲気が漂う、自動車整備・販売会社「カマド」

同社は、ジムニーに特化したカスタムショップ「ジムニー秘密基地」を運営していることでも有名だ。さらには、クルマ屋さんでありながら、出版部を構え、四駆道楽専門誌「CURIOUS(キュリアス)」や、旧日本陸軍が試作した幻の重戦車(オイ車)に関するムック本「日本の重戦車」など、これまでにさまざまなミリタリー本も発行している。

NPO法人「防衛技術博物館を創る会」の連絡事務所 兼 プライベートミュージアム「社長の小部屋」

プライベートミュージアム「社長の小部屋」の展示車両(手前はドイツ軍「キューベルワーゲン」/右奥は米軍「ウィリスMBジープ」)

極めつけは、九五式軽戦車(撮影用プロップモデル)や武器、戦闘服などを展示したプライベートミュージアム「社長の小部屋」を、入館・見学無料のドネーション制(寄付制)で運営していること! 御殿場市かまどに立ち寄る機会があったら、ぜひ一度、店鋪へ訪れてみてほしい。


【日本製「九五式軽戦車」里帰りプロジェクト:問い合わせ先】
NPO法人防衛技術博物館を創る会 代表理事 小林 雅彦
「九五式軽戦車」里帰りプロジェクト案内 https://goo.gl/NtcBvx
〒412-0039 静岡県御殿場市かまど717-6
TEL:0550-82-2854 FAX:0550-84-0917
《オートについて編集部》

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